公開日: 2024年2月13日 - 最終更新日: 2024年6月18日

地域サポート 訪問歯科

浦安新聞
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歯医者に行けなくても在宅でできる口腔ケア

足腰が弱ってきた、障がいがある…など、さまざまな事情で歯科医院へ足を運べない人を対象とした「訪問歯科」をご存じだろうか。訪問歯科とはどんなものなのか話を聞いた。

 

 

 

新浦安ブライト歯科齋藤弘人 副院長(右) 中村有希 歯科衛生士(左)

ケアしないと誤嚥性肺炎のリスクも

口の中が健康な状態なのか、自分で判断できる人は少ないだろう。素人ではわからない異常を抱えていることも多い。「シニアに多いのが、口の中の筋力が衰えてうまく食べ物が飲み込めないことによって起こる誤嚥性肺炎です。口内を清潔にしていないと菌が増え、唾液と一緒に体内へ入ってしまう。それが、誤嚥性肺炎の一因になり得ます」と語るのは、新浦安ブライト歯科(浦安市明海)の齋藤弘人副院長。
しかしながら、口腔ケアがより必要とされるシニアの中には、歩くことが困難で歯科医院へ通うことができない人も多い。そういった人を対象に、歯科医師と歯科衛生士が自宅へ出向く「訪問歯科」を実施しているのが新浦安ブライト歯科である。シニアだけでなく、障がいのある人からの依頼にも対応。要介護認定や障がい者認定などの基準は設けておらず、電話での相談を踏まえて、歯科医師が自力での来院が困難と判断すれば、訪問診療対象となる。同院では小児麻痺の3歳の子どもがいる保護者からの依頼で、訪問している事例も。家族やケアマネジャーなど、シニアの介護を担っている人からの相談も多いという。

自宅でリラックスしながら診療が受けられる

リビングで座ったまま気軽にケアを受けられる

同院では歯磨きや歯石除去、歯茎のマッサージや口まわりの筋肉のトレーニング、咀嚼や嚥下のトレーニング、入れ歯の調整などに対応している。椅子などに座ったまま診療ができ、かかる時間は1回およそ20分。訪問診療代がかかるが、保険適応内であるため、1回の支払いは1500円~2000円程度。同院は、初回無料で検診してくれるのだそう。
「歯や歯茎の調子が悪いと食べることが億劫になり、十分な栄養が取れなくなることも。口腔ケアを続けることで食べることが楽しくなったという患者さんもいらっしゃいますよ」と同院・歯科衛生士の中村有希さん。調子が良い日は通院し、そうでない日は訪問診療にするなど、併用も可能だ。
同院は「患者さんが通えなくなったときの受け皿をつくりたい」と、2年前に訪問歯科をスタートさせた。1カ月に1度ほどの定期訪問は、一人暮らしシニアの見守りや孤立解消にもつながる。実際、子どもらと離れて暮らすシニアの中には、毎回の訪問を喜び、世間話をすることもあるのだとか。
たかが口の中、されど口の中。気づかぬうちに重大なリスクを抱えてしまう前に、一度、相談してみてはいかがだろうか。「お電話でも、ホームページからでも、お気軽にお問い合わせください」

訪問時には器具を持参。患者さんが用意するものはない

 

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