「食」は健康の源。季節の食べ物をしっかりとって元気でいたいもの。薬膳のプロフェッショナルが「旬の食物」を紹介します。
生姜
いよいよ師走。12月も中旬を過ぎると年越しの準備で気忙しい日々が続きます。今年も元気に年越しを迎えましょう。
冬と言えば「体を温める」。その役目を果たすのが「生姜」。今回は同じ効能のある「ネギ」の両方をたっぷり頂けるお鍋を紹介します。
生姜と長ネギのしゃぶしゃぶ
■材料
生姜80g、長ネギ2本、豚バラorロースしゃぶしゃぶ用200g
白出汁100㏄
水1㎖、ポン酢適量
■作り方
①長ネギを斜め薄切りに、生姜はできるだけ細く千切りにする。
②鍋に水と白出汁を入れ温めたら、生姜を加える。やや火が通ったら長ネギと豚肉も入れよく火を通す。
③豚肉で長ネギと生姜を包むようにして取り出し、ポン酢をつけて召し上がれ。
長ネギは一気に鍋に投入せず、面倒でも毎回肉と一緒に少しずつ入れ、しゃきしゃき感があるうちに食すことをおすすめ。生姜の食感が気になる人は、すりおろしてもいいでしょう。
生姜の効能は、毛穴を開き発汗させ、気血の巡りをよくし、血行を促進することです。そのほか、胃腸を整える働きや、殺菌作用もあります。
お鍋の〆には、生姜、長ネギ、豚のエキスがよく出た出汁でざる蕎麦がおすすめです。
そばは、胃腸の停滞物を除くことから、「本年中の汚れを取り去る」ためにそばを食べる。諸説ありますが、これが年越しそばの由来ともいわれています。
桑原祐美(くわばらひろみ)さん
国際中医薬膳管理師。中国黒龍江中医薬大学日本校で漢方・薬膳を学ぶ。薬膳料理教室「花凜」主宰。大手介護グループの薬膳監修。