『儚い羊たちの祝宴』
米澤穂信/著
新潮社(新潮文庫刊)
今回紹介してくれたのは… 葛西図書館 青木さん
〈おすすめコメント〉
この小説は5つの邪悪な事件を描いた短編集です。
収録作『玉野五十鈴の誉れ』はラスト1行が群を抜いて衝撃的です。
かつて絶大な力を持っていた小栗家。そこでは祖母が絶大な力を振るい、家族全員が逆らえない存在でした。そんな環境でも純香は祖母を説き伏せ大学に進学し、使用人の玉野五十鈴と共に幸せな生活を送っていました。ところがある日突然、祖母に呼び戻され屋敷のすみに軟禁されます。五十鈴とは離れ離れ。衰弱していく純香。母の再婚。義弟の誕生。義弟を溺愛する祖母。純香が意識を失った時、義弟が亡くなる事故が発生し、祖母が泡を吹いて亡くなります。小栗家で一体何が起きたのでしょうか。
ラスト1行の衝撃を体験してみてください。