公開日: 2025年1月9日

景色もグルメも「浦安乗合屋形船」

いちかわ新聞
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冬こそ屋形船の季節

屋形船といえば、浴衣、納涼のイメージもあるが、実は冬こそおすすめしたいアクティビティだ。
浦安遊漁船協同組合が主催する「浦安乗合屋形船」は2人から気軽に乗船できる屋形船だ。乗船場所へは、東京メトロ東西線浦安駅から歩いて5~6分。街から近い場所にありながら、非日常体験ができると好評。冬の知られざる魅力を浦安観光コンベンション協会と船宿(川口・相馬屋)に話を聞いた。

「冬こそ屋形船」の理由

湾内は1年を通して波が穏やかで、屋形船が大きく揺れることは少ないが、冬は夏よりもさらに揺れが少ない。また、冬は天候も安定しており、花火があがる可能性も高い。
そして夏と比べると空気がクリアなので、冬のほうがより景色がきれいに見えるというのだ。景色を存分に楽しむならスカイデッキへ。スカイデッキには、光るイスなどを設置してある船もあり、幻想的な雰囲気を醸し出していて、写真映えもムードもバッチリだ。
船内は暖房完備で寒くない。昔の屋形船と違ってテーブル、椅子席なので座るのも楽。また、船内にトイレがあるか心配する人も多いが、水洗トイレがあり、洋式なので年齢を問わずに安心して利用してほしい。外国人へのおもてなしにも、おすすめできる。

こだわりの料理が自慢
旬の素材をあつあつの天ぷらで

屋形船では料理も楽しみの1つ。漁師町だった浦安には豊洲市場で働く人が多く住んでおり、おいしい海鮮を仕入れるネットワークがあるのが強み。陸で下処理した素材を船内で調理するので、熱々のできたてをいただける。
屋形船の定番といえば、天ぷら。揚げたての旬の魚はたまらない。鮮度の良いものだけを仕入れるので日によってメニューが変わるが、冬にハゼの天ぷらに出合えることもあるのは浦安ならでは。現在東京湾のハゼの漁師の数が減っており、市場に並ぶのも稀なのだとか。昔の浦安では定番の魚、ハゼを懐かしむ人も多いそうだ。
「サヨリの巻き天ぷらやカキのかぶら煮など、手間はかかりますがおいしいものを食べてもらいたいという気持ちで心をこめて作っています」と船宿「川口」の店主が話すように、天ぷらやお刺し身のほかにも、旬のねたや市場で厳選した素材を取り入れた、舌もお腹も満足するとっておきのメニューが並ぶ。また、船宿「相馬屋」で提供される「マグロのホホ肉のステーキ」は築地市場のマグロ専門店で働いていた主人ならではの目利きによるもの。何度も試作してステーキにあうマグロの種類や調味料を吟味したそうで、お客さんから「作り方を教えて」と聞かれることも多いという。
ドリンクは飲み放題だが、川口では昨年から別料金を払えば純米吟醸「松尾自慢」や女性に人気の発砲日本酒などがオーダーできる。伝統を守りながら、サービスの形態もどんどん進化しているのも魅力の一つだ。
魚の味にはうるさい浦安っ子たちの舌にこたえる料理を提供してきたので、都内の一流店にも負けない本格的な料理が堪能できる。
料理が自慢の浦安乗合屋形船で冬のひとときを楽しんでみては。

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