『カラフル』
森 絵都/著(講談社)
紹介してくれたのは…市川市中央図書館 松波さん
〈おすすめコメント〉
「『おめでとうございます、抽選に当たりました!』」死んだはずの「ぼく」の前に天使が現れ、生まれ変わるための再挑戦のチャンスが与えられた。自殺を図った少年、小林真の体にホームステイをしながら、前世で犯したあやまちの大きさを自覚すれば修業は終了するという。「ぼく」は真の幾つもの悩みに直面し、苦悩しながらもこれまで見えていなかった様々なことに気づいていく。
第46回産経児童出版文化賞受賞作であり、映画、アニメ、ミュージカルにもなった作品です。学生時に特に心に残った1冊で、改めて読んでも心に響く言葉が多数あり、主人公の気づきと共に、まばゆく鮮やかな光が差すような読後感です。随所にたくさんの色の描写が散りばめられており、瑠璃色、夜空の色、煉瓦色、銀灰色、玉子色など、約40色が使われているところも「カラフル」です。主人公の年齢に近い中学生、高校生の方には特に手に取っていただきたい本です。