9月4日(水)、大学コンソーシアム市川連携プラットフォーム主催の「市川学」が千葉商科大学で開催され、東京ベイ信用金庫の職員が、「市川市の発展と地域金融機関の発展」をテーマに講義を行った。
大学コンソーシアム市川産学官連携プラットフォームとは、教育研究の質的向上と地域社会の発展を目指して、市川市に所在する5大学(千葉商科大学、和洋女子大学、東京医科歯科大学教養部、昭和学院短期大学、東京経営短期大学)と市川市および市川商工会議所、京成電鉄、東京ベイ信用金庫、千葉県税理士会市川支部が参加する、産学官合同の組織だ。今回3日間にわたって開催された「市川学」には5大学より36人の学生が参加し、市川に対する知見を深めた。
講義ではまず「市川市と東京ベイ信用金庫の関わり」が取り上げられ、金庫の設立について、歴史的背景も含めて概略が説明された。中小企業支援を使命とする金庫の存在意義を解説。金融キャリア教育など社会貢献にも積極的に取り組んでいること、そしてその結果、第21回信用金庫社会貢献賞「Face to Face賞」を受賞したこと、金庫パーパス「この街が輝く原動力となる」が紹介された。
続いて、街の原動力となるために必要な「地域つながり力」をテーマに、現場の職員がそれぞれの考えを披露。最初に登壇したのは2021年入庫の濱田さん。「私にとってのつながり力は提案力。正しい知識を身に付け、顧客に最適な提案をすることで、顧客から信頼を得ることができた。自分に自信が持てたしやりがいにもつながっています」
次に2013年入庫の宮崎係長が、自分にとっては「地域つながり力」=「信頼される力」のことだ、と説明。「そのためには何より、顧客に興味を持つことです」。そして、2008年入庫の小林次長が「客を知る力こそ『つながり力』そのものだ」と締めた。
最後に信用金庫を取り巻く現状と今後の課題について説明し、営利を追求する銀行に対して、相互扶助のために存在する信用金庫の意義を改めて強調した。
参加した学生からは「すでに起業しており、資金繰りについてなど、勉強していたところ。信用金庫が中小企業に対してサポート事業を行っていることなど、いろいろな情報を得られて、とてもためになった」「自分の周りには『東京ベイ』と名のつく場所がたくさんある。同じ名を持つ信用金庫に親しみが増した」「今まで漠然とお金を預ける場所だと思っていたが、街の発展のために欠かせない金融機関なのだということがわかった」と、さまざまな感想が聞かれた。
学生たちは真剣な表情で講義に参加していた