最近よく耳にする「NISA」。知っているようで、よくわからないという人も多いのでは。そこで近藤FP事務所代表の近藤喜隆さんに質問してみた。
―NISAとは何ですか?
一言でいえば、株取引の1種です。NISAとは愛称なのですが、やっていることは、従来からある株取引(投資信託取引)となんら変わりません。株を売ったり買ったり、投資信託を購入したり、中身は同じです。ただそこにもう1つ新しい「器」が増えたのです。
言い換えると、従来からある課税口座(課税取引)に加え、非課税口座(非課税取引)が増えたのです。この非課税口座こそがまさにNISAなのです。
―非課税口座って?
基本的に株取引で儲けが出ると、約2割(20%)の税金が取られます。つまり手取りは80%になってしまう。これが従来からある課税口座です。しかしNISAは、この税金が全くかからない仕組みなのです。つまり儲けが100%まるまる手元に残ります。
これは基本的に良い話で、私たちが株(投信)取引で資産を殖やしやすい仕組みとなっています。国が国民の資産形成のために作ってくれた制度なのです。
―資産形成にうれしい仕組みですね
そうです。長期にコツコツ、優良な投資信託などを買って、資産を殖やしやすい仕組みとなっています。年間投資枠という上限はあるのですが、その範囲内でご自身が無理なく積み立てられる額で行えばよいのです。
始めるには、少しの勉強と心構えも必要となりますが、それを踏まえた上で無理ない額でチャレンジしてみてください。