公開日: 2024年6月25日

夏を前に、昔ながらの「丸麦麦茶」出荷最盛期

葛西新聞
  • シェア
  • twitter

こだわり抜いた江戸川生まれの麦茶

本格的な夏の到来を前に、区内で110年以上にわたって麦茶の製造を続ける小川産業株式会社(江戸川6)では昔ながらの製法にこだわって、大麦の粒をそのまま使用した「丸麦麦茶」の出荷が最盛期を迎えている。
明治41年創業の同社では、初代社長である故・小川竹次郎さんが考案したこだわりの製法を現在も受け継ぎ、麦茶を生産。2つの石窯を使い、国産の六条大麦の中でも高品質で香りと甘みに定評がある栃木産と茨城産の麦をブレンドして焙煎している。
初めに、大谷石を使って作られた一号窯に麦を入れ、250度の高温で1分間焙煎。八角形と特殊な構造の窯の中で珪砂と一緒に撹拌しながら焙煎し、ふっくらと丸く膨らんだところで一度取り出す。麦を一度冷ましてから、隣に並ぶ二号窯に入れ180度の低温で1分間加熱。焙煎作業はその日の気温や湿度によって大きく左右されるため、三代目でこの道40年以上の小川良雄さんが目と鼻で煎り具合を確認しながら窯の温度を調整することで、まろやかなうまみが凝縮された麦が出来上がる。
小川さんは、「煮出した麦茶の味と香りは格別です。ミネラルが豊富な麦茶は、熱中症予防にも最適なので、多くの方に飲んでほしい」と話す。
人気ナンバー1は、麦を砕かず粒のまま使用した「つぶまる」。麦茶本来の香りや甘みが楽しめる煮出し用の六条麦茶で、美しく澄んだ透明感のある色とすっきりした後味が特徴だ。
ティーバッグは味と香りが抽出されるよう、ピラミッド型のものを採用。素材には環境にやさしい植物由来のフィルターを採用した。また、常に新しいタイプの商品を考案しているという小川さんは、時代やライフスタイルの変化に合わせ、カフェインが苦手な人でもコーヒーのような深い香りが楽しめる「深煎りドリップバッグ」や、マイボトルに入れるだけで麦茶が楽しめる「マイボトルつぶこLight」なども発売しており、人気を集めている。
同社の商品は、篠崎文化プラザ内の「江戸川区名産品アンテナショップ(篠崎町7)」やデパートなどのほか、同社ホームページからも購入できる。

  • シェア
  • twitter
The following two tabs change content below.

葛西新聞

学校情報や街の紹介企画が好評。主婦に読まれる地元情報紙。詳細はこちら(明光企画HP)

月別アーカイブ