『恋文の技術』
森見 登美彦/著(ポプラ社)
今回紹介してくれたのは … 西葛西・清新町コミュニティ図書館 河村さん
〈おすすめコメント〉
皆さんは恋文・ラブレターを書いたことはありますか? この物語は、石川県の実験所で修士課程中の主人公・守田一郎から、京都にある研究室のかつての仲間たちや家族に送られた手紙だけで話が進んでいきます。彼はこの文通を機に、どんな女性をも恋文で口説き落とす腕を磨くべく、研究と文通に追われる日々を過ごしているようです。しかし彼は、密かに想いを寄せる研究所仲間だった女性にはなかなか手紙を出そうとしない様子。果たして、外堀を埋めているだけの彼は恋する女性に恋文を出すことができるのでしょうか……?
愛のある皮肉めいた手紙の文章にくすっと笑えて、不器用な彼の恋を応援したくなる、そんな作品をぜひお楽しみください。