街で見かけるあの店が舞台に
2月10日(土)、市民プラザWave101で、浦安アートプロジェクト「浦安藝大」発見プロジェクトドキュメンタリー映像作品上映会が開催され、市内の個人商店を取材・撮影した、6つの作品が上映された。
身近なお店がスクリーンに
浦安市と東京藝術大学が連携した浦安アートプロジェクトは、アートの視点を通して浦安の新たな魅力の発見を目指すもの。
同大の1プロジェクト「DOOR」の受講生がグループに分かれ、浦安の個人商店を舞台に「あきない」をテーマにしたドキュメンタリー映像作品を制作した。映像の中で、取材する側と取材される側(市民)、双方の視点がが交わるような仕掛けを作り、双方が一緒になって映像づくりをしたのが特徴だ。
上映会の午前の部では、住宅街の中にぽつんと佇む店を舞台にした『住宅街の小料理屋~萌寿の女将 江森さん~』、今では珍しくなった街の電気屋さん「でんきのエルク」にフォーカスした『つながりのカタチ』、家庭の味で人気の宅配弁当店の裏側にスポットを当てた『白いエプロン』の3本を上映。午後には、老舗和菓子店「富岡美好」の夫婦を描いた『あきないふたり』、浦安鉄鋼団地「中村機材」の職人の物語『堀越さんと飯田さん』、大正生まれの豊田やすさんと清子さん母娘の『豊田たばこ店』が上映された。
それぞれ浦安で日々「あきない」をする人たちの意気込みや志、悩み、本音などが盛り込まれている。上映中には時折笑い声も聞かれ、会場は和やかな雰囲気に包まれた。
制作者と出演者のトークイベント
各作品の上映後には、制作者が出演者と共に登壇。初めに出演者への感謝を述べ、そして、それぞれの店を取り上げた理由や制作中の苦労話、映像についてこだわった点、作品への思いを語った。
出演者からは、取材を受けたときの「本当にうちのお店がアートになるの?」といった驚きや、「編集が上手で、皆があったかい気持ちになる作品になっていた。時には口論とか、人間らしい感情も表現されているのが良かった」など、さまざまな感想が述べられた。
最後に出演者、制作者、鑑賞者が対話をする「おしゃべりタイム」も実施。インタビューのコツや編集のポイント、ナレーションの役割や入れ方など、あちこちで熱心な議論が交わされた。