『王への手紙』(上・下)
ンケ・ドラフト/作 西村由美/訳(岩波書店)
紹介してくれたのは…市川市中央図書館 前越さん
〈おすすめコメント〉
ダホナウト王国で騎士になるためには、きびしい見習い期間の最後に、飲まず食わず、また人と話さず教会で一夜を過ごす試練を受けなければならない。ところが、まさにその最中に、外から助けを求める声が聞こえ、16歳のティウリは葛藤の末、その声に応じてしまう。そして託されたのは、王国全体の安寧がかかっているという手紙。ティウリは、敵襲で倒れた使者の騎士に代わり、手紙を隣国の王に届けることに。敵の追撃、逃亡、誤解、陰謀…そして陽気で忠実な友との出会い。
上下巻でページ数もあり、なかなか手に取りにくいかもしれませんが、読み始めると、ティウリが、次々ふりかかってくる困難を、どう乗りこえていくか気になり止まりません。ある高校の学校司書さんは、本を読まなかった男子高生がこの本をきっかけに読書好きになったと話していました。騎士物語やRPGゲームが好きな方には特におすすめです。続編『白い盾の騎士』上・下もあります。