言葉で伝えることが大事
1月17日(金)、浦安南高等学校体育館でゴールボール体験課外授業が行われ、1年生約40人が参加した。
ゴールボールは、視覚障がいのある選手対象のスポーツで、パラリンピック特有の種目。3人1組のチームになり、鈴の入ったボールを相手チームのゴール目がけて転がすように投げ合う。
講師として招かれたのは、2024パリパラリンピックのゴールボール金メダリスト、田口侑治選手。「私の見え方は視野が狭い弱視です。視覚障がい者というと全く見えない人をイメージする人が多いが、視覚障がいには『盲』と『弱視』があります」と田口選手は生徒たちに説明した。
アイマスクをつけて歩いてみる
初めは、アイマスクをつけての歩行体験(ブラインドウオーク)。2人1組になり、1人はガイド役。もう1人がアイマスクをつけ、ガイド役の言葉の誘導のみで約10m先のゴールまで歩いてみた。
「アイマスクをつけて歩くのは、友達の声かけがあっても、怖かったはず」と田口選手。「でも、ガイドの肩や肘に触れるだけで少し安心します。街で困っている人がいたらそんな介助を実践してくれるとうれしいです」と語った。
いよいよゴールボール体験
まず、アイマスクをつけて1対1でのキャッチボールに挑戦。
「受け取るときは足の裏でキャッチする」とアドバイスを受けながら、徐々にボールに慣れていった。
ゴールボールは1チーム3人でプレーするが、今回は特別に5人で試合がスタート。
アイマスクをつけているので、なかなか思うようにはいかない。先攻を決めるじゃんけんも「チョキ」とか「パー」とか声に出さないと勝敗が分からないし、ボールを隣の選手にパスするのも、受け取るのも難しい。試合では簡単にゴールを許してしまうことが続いた。
最後に「ゴールボールはコミュニケーションをとらないと成り立たない。これは日常生活においても同じ。言葉で伝えることが大事だなと気づいてくれたらうれしいです」と田口選手は話した。全員で記念撮影をして体験が無事終了した。
メダルを手にする田口選手