公開日: 2024年10月25日

浦安市初となる 「重度認知症デイケア」開設

浦安新聞
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認知症ケアの「新たなモデル」を目指して

10月15日(火)、医療法人社団城東桐和会 タムス浦安病院に誕生した、浦安市初となる「重度認知症デイケア」。この開設を記念して10月11日(金)に記念セレモニーが開催された。

タムスグループ3拠点目となる「重度認知症デイケア」。重度認知症患者が日中安心して過ごせる場を提供するとともに、同病院内の「認知症外来」と密接に連携し、障害の程度や原因を探り、個々の症状に応じた最適な支援プログラムを作成、心身の健康維持と在宅生活継続のために必要なケアを行う。
その特徴は、介護保険ではなく医療保険が適用されることにある。介護認定がなくとも、医師の診断により必要が認められれば、施設利用が可能になる。うつ症状による引きこもりなど、介護認定されにくいケースであっても通所でき、人知れず症状が悪化していくという状態から抜け出すことができる。もちろん介護保険サービスとの併用も可能で、経済的負担を軽減できるうえ、他施設入所者の利用も可能だ。
作業療法士や精神保健福祉士など、高度な専門知識を持つスタッフによる、質の高いリハビリテーションケアの提供はもとより、地域連携を重視し、地域に根ざすデイケアであることも注目に値する。医学の力で患者本人の自助力を高め、家族や関係者の互助力を向上させることが、浦安という地域力の底上げに繋がるという。
記念セレモニーでは、まず竹内正人タムス浦安病院院長代行があいさつ。「重度認知症デイケアの開設で、医療によるより良い生活、より豊かな人生の提供を目指すとともに、関係各所と連携して医療、福祉、そして地域が結びついた『浦安モデル』を構築し、市民の継続的な生活の質の向上に取り組みたい」と語った。
次に並木美砂子浦安市福祉部部長が壇上に。令和4年7月に「浦安市認知症とともに生きる基本条例」が施行されたことに触れ、その基本理念は、認知症患者が自らの意思で希望する生活を継続できること、患者本人と家族、医療機関や介護サービスなどの関係者が認知症を地域の課題として捉え連携することで、誰もが安心して暮らせることである、と説明。「重度認知症デイケアが患者本人、家族、関係者にとって、より大きな安心をもたらす取り組みになることを期待します」と述べた。
最後にデイケアを利用する施設を代表して、特別養護老人ホームわとなーる浦安の中野渡雄施設長が、「連携してケアを行っていきたい」とあいさつした。

日当たりも良く、庭で野菜作りなどもできる
「重度認知症デイケア」YouTubeはこちらから

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