Jリーグ参入へ関係拡大の大きな一歩
市川市は、日本フットボールリーグ(JFL)所属のサッカークラブ「ブリオベッカ浦安」(本拠地・浦安市)と包括連携協定を結び、8月29日(木)、市川市役所で締結式が行われた。協定により両者は地域、スポーツ振興のため連携を深めることになるが、会見では将来のJリーグ参入の可能性も話題となった。
協定書では、市は同クラブの試合や関係イベントの周知、会場確保等の連絡調整を行うこと、また、同クラブは市内の学校でイベント開催や、市の催しに選手を派遣することなどを定めた。
現在、同クラブでは市川市出身の寺田一貴選手が活躍しているほか、傘下のジュニアチーム、シニアチームなども含めて計約700人が所属し、そのうち約半数を市川市民が占めている。
締結にあたり田中甲市長は「協定によって市民とブリオベッカ浦安の交流が一層盛んになる。Jリーグ入りに向け、市川市としても最大限協力したい」とあいさつした。
同クラブの谷口和司代表は「公の場で宣言するのは初めてだが、私たちはJリーグ入りをめざします。協定は夢に向かう大きな一歩」と感謝した。
チーム名に「市川」、市内にスタジアム建設も視野に
同クラブは元日本代表の都並敏史監督が率い、昨年はリーグ2位の成績を収めた。上位2チームはJリーグ(J3)の下位チームと入れ替え戦で勝てば、Jリーグに昇格できる。しかし、J3に参入するにはホームタウンである浦安市内に5000人以上収容できる天然芝のスタジアムがあることが要件であり、それを満たさない同クラブは入れ替え戦を行わなかった経緯がある。
Jリーグ入りに熱意を見せる両者に、記者から「スタジアム建設も考えているか」との質問があり、田中市長は「必要な条件であるなら、市川市は最大限協力したい」とした。あわせて、Jリーグの野々村芳和チェアマンに直接会ったことを明かした。
また、谷口代表は、今回の協定は浦安市の内田悦嗣市長の橋渡しであったと話し、「ホームタウンの拡大と共に、チーム名に市川を盛り込むかどうかなども検討したい」と述べた。
協定を機に今後の展開が注目される。