公開日: 2024年7月30日 - 最終更新日: 2024年7月30日

第32回日本成人矯正歯科学会大会 市民公開講座が開催される

葛西新聞
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専門医に聞く「口腔ケア」の大切さ

6月23日(日)、タワーホール船堀で第32回日本成人矯正歯科学会大会が開催され、催しの中で市民公開講座が開催された。
大会は学会の会員を主体に歯科医師、コデンタルスタッフの臨床知識の向上や情報交換を目的として年に一度開催されているもの。その際啓発活動の一つとして、市民公開講座も行っている。当日会場は満席近くの大盛況となり、たくさんの人たちが専門医の講演に耳を傾けていた。
当日は、医療法人ブレインの長谷川嘉哉医師が、「脳の老化を止めたければ歯を守りなさい」をテーマに講演。長谷川医師は認知症専門外来に歯科クリニックを併設した経験から「患者の多くが歯科の受診をせず、入れ歯も外さず、歯も磨いていない」ことに気付いたという。
「人間は一噛みで脳に血流が3・5㎖送られる。噛むために歯が残っていることは、極めて重要。しかし、当院の認知症外来の25%は総入れ歯である。歯周病菌が認知症発症に関連していることを考えると、口腔ケアは極めて重要です。
人体の表面積でいえば10分の1にも満たない口腔内を、脳の中では約3分の1という広範囲が支配しています。つまり、口腔内を刺激すると脳がたちまち若返るのです」と説明した。
続いて、宝田歯科の宝田恭子歯科医師が「これからの人生を支える12のセルフケア」とし、自宅でもできるセルフケアを、実演を交えて紹介した。
要介護では認知症や脳卒中が主因で、要支援では関節疾患や骨折・転倒が大きな要因となる。「65歳以上が穏やかに人生を楽しみ、健康寿命を守っていくためには関節を痛めずに骨折や転倒をしないように気を付けることが大切です」
「深呼吸エクササイズ」「舌回し・目回し」「舌ポジション」「パタカラ骨盤底かかと落とし」などを会場と一緒に実践した。
参加者たちからは「コロナ禍で歯科をキャンセルした分のしわ寄せが出てくると思うので、これを機に気を付けていきたい」「楽しくて分かりやすい、実技で学べたので、実践していきたいと思う」との声が聞かれた。

長谷川医師
宝田歯科医師

 

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